金融業にありがちとされるスキャンダルが幾つか公となっている。

犯歴データ流出事件
香川県警察・大阪府警察のOB複数名が地元のCF支店や地域本部(当時)に調査役として就職し、同社から債務者などの犯罪歴照会を依頼され、退職した府県警の部下を通して端末等から警察庁の犯罪照会データ(内部資料)を入手。これをCFの地域本部や本社へ情報を流し、個人信用情報と合わせて与信管理に使い、債務者・前科者のプライバシーを外部に流出した重大な人権侵害事件が1989年12月に報道で発覚した。
犯歴データを基に延滞者が前科者や暴力団関係者だった場合は債権回収を断念する用途で用いたとされている。

同月に参議院地方行政委員会で取り上げられ、人権週間のなかで警察庁長官が陳謝した。

この事件では、犯歴照会を実際に行い具体的な情報を流して関わった現職警察官のうち二人を免職とし、情報を受け取った警察OBの社員2人合わせて4人を地方公務員法違反（守秘義務違反とそそのかし）容疑で書類送検。1990年に全員起訴猶予処分となった。

セクハラ実名訴訟
1992年に宇都宮支店長代理が、営業で一緒に行動していた女性社員にキスを強要させ、抗議すると支店長代理が悪評を社内で言いふらすなどセクシュアル・ハラスメントによって入社2年目で退職に追い込まれた被害者が、国内で初めて実名を公表の上民事訴訟を提訴。5年後の1997年に被告の元上司とCFが連帯して解決金を支払う事を条件に和解となった。

個人情報紛失
近年CFカードやローンなどの個人情報記入済みの申込書や利用明細書を輸送過程で紛失する事案が多数発生している。